未来は我々に夢を与え、過去は我々に勇気をもたらす。
このお正月、社頭講話(おはらいの後の奉仕神職の話)で繰り返し述べたことがある。
いま時代は想定もしなかったたいへんな状況にはあるが、冷静に振り返れば、人類の長い歴史の中で、先人たちも数々のこういう困難を乗り越え、すばらしい生命のつながりをいまの私たちにつなげてきてくれた。 未来につなげていくのは、今度は私たちの番だ。
昨年(というか今年も)散々「コロナ」「ウイルス」「感染」といったネガティブワードに連日ニュースやネットでさらされ、我々の心は間違いなく、その方向に落ち込んでいっている。 体の健康ももちろん大切だが、それと同じくらい心の健康も大切だ。 まさに「病気は気から」ではないが、心が落ちていってしまっては、体も元気がなくなるし、世の中もマイナスの方向へ沈んでいってしまう。
もちろん感染拡大をしっかり気をつけつつも、明るいことば、明るい表情、明るい思いをもって一日一日を生きていくということが大切である。
社頭講話では、時に悪く作用する言霊の力のことも考え、「コロナ」「ウイルス」「感染」といった直接的なことばは意識的に避け、なるべく抽象的な表現に留めた。 その上で、冒頭に述べたメッセージを伝えた。
未来は我々に夢を与えてくれる。 しかし、未来への道筋のヒントは過去にある。 一生懸命生き抜いた先人たちの営みにこそ、我々の向かうべき方向が示されているのだ。 だから、過去は私たちに前に進む勇気をもたらしてくれる。
神道における「中今」の考えもそれだ。
先人たちからもらった勇気を源に、夢と希望あふれる未来へ進んでいこう。
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株祭り(2014年12月8日) DSLR-A350 200.00 mm ISO800 1/50 sec f/6.3
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