2020/05/26

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響く言語
このところ、息子たちからは「お父さん、ユーチューバーになったの?」と言われ、長男は中学校で私のことを「最近、ユーチューバーになって配信しています」と説明したらしいし、YouTubeに長年お世話になっている二男からは「ユーチューバーになるんなら、番組企画をもっとちゃんとやらないと、サムネイルを作成した方がいい、これこれこうして登録者数を増やすんだよ、云々」とありがたいご助言をいただいているが……。笑

要は、久々に歌を復活して歌い始め、さらにその表現の場所、発散の場所として、ご迷惑だと思うが、YouTubeのチャンネルを使わせていただいているということ。
他人に見られることで、歌にもさらに身が入るという思惑もあり……。

で、歌ってて思うのは、言語により声が出やすいものとそうでないものがあること。
私自身、やっぱりイタリア語の歌曲、オペラアリアやカンツォーネは声がスコーンと出るような気がする。(以前から)
それに対して、日本語は結構表現が難しい。素人感も実は出やすかったりする。
さらに難しいのは英語。もう英語の発音に関しては、素人丸出しというか、日本人が英語の歌うたってます!みたいな感じになってしまい、どうにもこうにも。

以前、どこかで聞いたことがあるのだが、歌に適した言語というものも実はあるらしい。
その点、やはりオペラの本場イタリア語は発声に適しているようである。イタリア語と日本語は、日本語をローマ字で表すように、音は近いとも言われる。なので、日本語の歌も案外歌に向いているのかもしれない。

というのは、日本語は元々「やまとことば」であり、音を大切にしてきた文化であるからだ。
祝詞もそうで、ことばの意味もあるのだが、実は音の響きを大切にしている。祝詞では極力濁った音は避け、澄んだ音(清音)を多用する。古代の日本人は、清音を清浄な音、罪けがれを祓い清めるものとして認識したのだろう。
確かに自然界の音を想像しても、風が荒れ狂って吹いている時、雨がとんでもなく降っている時は濁音に近いような気がする。逆にそよ風や、柔らかい雨、小鳥のさえずりなどは清音に聴こえる。

オリジナルの日本語のことばは、人々が心地良さを感ずる音、清らかさを感ずる音に意味をつけてことばになったとも考えられる。
極めて感覚的で、鋭い感性によってことばが作られていった。音が最初にあったと言える。
したがって、元々日本にあった文字は意味よりも音を表すものなのかもしれない。(言語学者ではないので、無責任なことは言えないけど)

その証拠に本来は表意文字(意味をもつ文字)である漢字の「音」をつかって万葉仮名で音を表現し(意味は実は関係ない)、それが、ひらがな、カタカナへと変化していった。
さらにひらがな、カタカナを活用した文学作品は中世女性たちによって多く著されている。(代表的には枕草子や清少納言など)
女性は男性よりも感性が鋭い、感性を優先させて生きていると言うが、まさに音という感性を男性よりも敏感にもち、それを文学、芸術として表現したのではないだろうか。

良いことば、明るいことばを使いなさい。
言霊はあるから、発したことばの通りになる。
といったことがよく言われるが、それはそのことばの持つ意味よりも、音の側面がまず第一に大きいのかもしれない。

清らかさを感ずる、心地良さを感ずる音を発することで、自分も周りもそのようになっていく。
これは観念的なもののようで、案外科学的だとも思う。

歌を歌いつつ、ついついそんなことを考えてしまった。


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らっこ先生の指導を受けるミッキー。親子で教えるのはなかなか難しい ※記事とはあまり関係ありません。
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