2020/08/16

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自然に組まれた円陣
新型コロナウイルス感染拡大により、本来5月に開幕するはずが、延期に延期を重ねていた、国内ビーチサッカー界初の公式の地域女子リーグ「2020関東女子ビーチサッカーリーグ」がいよいよ開幕した。場所は関東のビーチサッカーの聖地、TAKAフィールドだ。
ここまで来るにはリーグとしても、チームとしても、本当に山あり谷ありだった。
自分なりにオルカのフロント経験などを思う存分投入して、リーグ準備もしてきた。

朝5時半過ぎに鴨川を出発し、一路横浜へ。
この日は道路はガラ空きで7時過ぎにはTAKAフィールドに到着。
もうこの時点で暑い!
大汗をかきながら、準備・設営に当たる。

8時過ぎには代表者会議を行い、記念すべき第1試合が予定通り、9時10分にキックオフされた。

この日、私はリーグ運営とチーム監督という1人2役で、なかなかしんどかったが、これも女子ビーチサッカーリーグのまずはプロトタイプを構築する大切な仕事と思い、会場内を奔走した。
リーグ運営は初めてのことでもあり、慣れないところも多々あったが、反省点、改善点がたくさん見つかったものの、とにかく無事開幕戦を迎え、納められて良かった。

ただ、今日は暑かった。
持参したWBGT計は33度以上を示し、本来なら試合開催すら中断を検討しなければならないという過酷な条件下でもある。その中で各チームの選手たちはみなよく戦ったと思う。
そのような意味では実は男子より女子の方が強いような気もする。

そして、その気温より熱い試合を展開してくれたのが、我が復活を遂げたSONNE Kamogawa B.S.であった。

ゾンネにとっての初戦、オミアシ戦は、さすがに開幕戦とあって第1ピリオドは固かったものの、徐々に動きが良くなり、第2ピリオド以降はオミアシを圧倒。
終わってみれば、13−0の大勝で、幸先の良いスタートを切ることができた。

そして、ゾンネは今日の日程の最終戦となる、第5試合であの東京レキオスと当たった。
東京レキオスは関東ではいち早く女子チームを組織し、言わば女子ビーチサッカーのパイオニアのような存在。常にリスペクトして臨んできた。昨年は2勝はしたものの、他の試合では圧倒的な強さを見せつけられ、負け続けた相手。
今年ゾンネを再結成してからは練習試合を含めて、1回も対戦したことのない相手である。
それだけに不安も大きかった。
逆にいまのゾンネの立ち位置をはかる上でも重要な一戦であった。

試合は予想通り拮抗した展開となった。
試合開始前、選手たちには、この試合は3ピリオドが勝負のピリオドになる。
とにかく最後までがんばろう、と話していた。

第1ピリオド、ゾンネは獲得したPKをヒラが冷静に決めて、先制。
その数分後、今度はゾンネの韋駄天、疲れ知らずのTamさんが、右サイドをドリブルで上がったSUZUが放った強烈なシュートを相手ゴレイロが弾いたところに絶妙に詰めていて、足で合わせて追加点を奪った。
ゾンネ、行けるかもしれない!
ゾンネが序盤からペースを握る展開となった。

しかし、その後、レキオスに強烈シュートを浴びて1点を返され、2−1で第1ピリオドは終了。

第2ピリオド、第1ピリオドにも増して拮抗した展開が続く。
両チームともなかなか得点が生まれない。
しかし、中盤、相手に与えたCKから一瞬のすきを突かれ、とうとう同点に追いつかれてしまう。
そして、第2ピリオドは終了。

やはり予想通り、勝負は第3ピリオドに持ち込まれることになった。

と、ここで、だれが言い出したかわからないが、今日一度も組まれなかった円陣が初めて、しかも自然にできあがった。監督も入って!と私も加わる。
いま思えば、これがまさに今年のゾンネを象徴する光景だった。
それぞれがほど良い距離感をもって自由度高くプレーしつつも、しかし、チームとしてもまとまっている。みな、いざとなれば、心を一つにして、同じ方向にベクトルが向く。
新型コロナのせいで、円陣も推奨されていないということもあるのだが、しかし、ここで起こった円陣はまさに不死鳥のように復活した、チームの一時解散から奇跡的に這い上がってきたゾンネの底力が現れた瞬間だった。

第3ピリオド、それが結果として現れた。
相手ゴレイロが足で持ち、一瞬躊躇したところを見逃さず、ゾンネの新加入選手、努力家のまほが勢い良く詰める。そして、慌てて出したボールはTamの足元へ……。Tamが思い切ってシュート。ボールはゴールネットを揺らした。
追いつかれながらの勝ち越し!

あとは追加点を狙いつつも、とにかく集中を切らさず、ゾンネは戦った。
本当にすばらしい試合だった。
ゾンネ史上、最も最高の内容だったかもしれない。

タイムアップ寸前、ゾンネのゴレイロから前方へのスローにヒラが合わせて、オーバーヘッドを見事に決めたのだが、残念ながらタイムアップのホイッスルの方が先ということでゴールは認められなかったが、しかし、ゾンネは3−2で見事に勝ちきった。
昨年あれだけ勝てなかった、絶対王者レキオスに。

試合後、チームの雰囲気は最高だった。
私はその光景に思わず涙を流しそうになったが、否、まだリーグは始まったばかり。
ぐっと堪えた。

今日に至るまでのさまざまな出来事が心に浮かび上がった。
今日の2連勝はまさに奇跡、しかし、同時に必然であったのかもしれない。
ゾンネはオルカと同じくご縁のチーム。
あきらめずに続けたから、ご縁が結ばれ、すばらしいチームへと復活、変身した。

そして、次は9月6日。第2ラウンドは鴨川令徳ビーチコートで開催される。
対戦相手は昨年の地域CCでコテンパンにやられた神奈川大学。
今日もレーヴェ、レキオスを破り、勢いに乗っている。
まさにこのリーグの台風の目になりそうだ。
ゾンネとしてはビーチサッカーチームとしての意地を見せたい。

神奈川大学に続いて対戦するのはレーヴェ横浜。
ゾンネにとっても、私にとっても、絶対に勝利したいチーム。
厳しい試合になることは間違いないだろうが、なんとか成長の証を勝利というかたちで地元鴨川にお見せしたい。

不死鳥ゾンネの底力を見せる時がやってきた。


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自然と組まれた円陣
Canon EOS 80D 106.00 mm ISO2000 1/8000 sec f/7.1
タイムアップ後にシュートしたと判定されノーゴールとなったが、ヒラの見事なオーバーだった。
Canon EOS 80D 200.00 mm ISO2000 1/8000 sec f/8.0

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