かくして我々の旅は終わった。
今日は東京五輪、女子サッカーの準々決勝が行われた。 4試合を次々に視聴。 テレビにパソコンにタブレットに、3試合同時観戦〜。笑
日本はグループステージでアメリカを3−0で退け、3連勝での決勝トーナメント進出を果たした、今大会金メダル候補筆頭のスウェーデンと対戦した。 前半早くも先制されるが、前半の早い時間に同点に追いつき、流れとしても日本の時間帯を生み出したものの、1−1で迎えた後半、スウェーデンが底力を見せ、勝ち越し、さらに1点追加。 日本は見せ場をつくれず、スウェーデンの前に1−3で力負け。 なでしこの五輪は準々決勝で終わった。
そして、女子サッカーオランダ代表。 この日最後の試合となった。 相手はFIFA女子ランキング1位の絶対王者・アメリカ。 今大会、グループリーグはまさかの1勝1敗1分とふるわず、グループリーグ2位で通過してきたが、やっぱりアメリカだった。 グループステージでは3試合では21得点という爆発力を誇るオランダもさすがにアメリカの前ではなかなか得点が奪えない展開。心配されていたディフェンスの集中力を欠くプレーは、アメリカに対するだけあって、今日はミスは少なめ。
前半、そんなしびれる展開を破ったのは、オランダが世界に誇るスコアラー、ミーデマ選手。 1発目のチャンスをしっかり決めて、1−0でオランダが先制! これは今日は行けるか!? ところが、その後、ディフェンスの悪い癖が出たのか、オランダは立て続けい失点し、1−2で逆転されてしまう。 しかし、後半、またもミーデマが決めて2−2の同点。
後半35分過ぎ、オランダはPKを獲得!絶好の勝ち越しのチャンスを迎えるが……。 なんと、このPKを相手GKに止められ、勝ち越しならず。
そのまま試合は2−2で延長戦へ。 オランダも何度かチャンスをつくり、危ないシーンもあったが、ゴールは生まれず、2−2のまま試合終了。PK戦へもつれ込んだ。
運命のPK戦。 オランダ代表は1人目のミーデマ選手が相手に止められてしまう。 うーん、エースが止められる、PKあるあるがここでも……。 さらに4人目も外し、対するアメリカは4人目のベテラン・ラピノが冷静に決め、勝負あり。
オランダが勝利に肉薄した展開だったものの、アメリカの勝負強さに準々決勝で残念ながら敗退となってしまった。
2016年から5年かけて誘致、準備してきた女子サッカーの事前キャンプ。 2018年12月にオランダに渡り、オランダサッカー協会に突撃してプレゼンを行った。 正直、この時は誘致成功は厳しいと思った。 女子サッカーが台頭してきているとは言え、だれもが知る、サッカー大国オランダが相手だ。 成功の確率は5分5分以下と見ていた。
↓その時の日記 http://na.ni.nu/diaries/005908.html
この時、実はオランダ女子代表は東京五輪の出場権はまだ得ていなかった。 2019年夏に行われるFIFA女子ワールドカップが欧州予選を兼ねているためだ。 オランダ関係者も「まずはワールドカップがんばります」という話でもあった。 それが、なんとオランダはさらなる成長を遂げ、ワールドカップで準優勝を果たした。 結果、東京五輪の出場権を獲得。
そこから話は順調に進み、2019年9月に再度渡欧。 鴨川市の本気さを見せ、2020年1〜2月にはチームマネージャー、監督・コーチが相次いで鴨川市を訪れ、なんと、2月14日、女子サッカーオランダ代表の事前キャンプは内定した。
だが、ご存知の通りのコロナ禍。東京五輪は延期され、事前キャンプ実施はお預けになった。 そして、今回ようやく1年遅れて事前キャンプは実施された。 コロナ禍で状況は一変し、ネガティブな世論、市民の不安な声も多い中、異例の状況で実施することとなり、積極的には広報もできず、特に当初予定していた交流事業は縮小を余儀なくされた。 しかしながら、その中でもベストは尽くした。結果、オランダ代表は鴨川市を高く評価する声であふれ、そのインタビューがオランダの各種メディアでリリースされた。オランダ人の中にも「Kamogawa」という地がインプットされたはずだ。
今回のオランダは間違いなく金メダルを狙っていた。
ただ、グループステージの組み合わせを見た時、アメリカがまさかの2位通過をしてきた時、オランダが1位通過したならば、準々決勝で当たってしまうというパターンを予期していた。 自分の中ではあまりうれしくないシナリオだった。 アメリカはワールドカップなどでも、グループステージの成績はふるわないものの、決勝トーナメントではめきめき王者の強さを現し、決勝では抜群の強さを発揮する、というまさに絶対王者たる戦いを展開してきていた。 同じグループにスウェーデンという強豪国、しかも、アメリカにも勝利経験のある国が入ったことで、嫌な予感はあった。
まさにそれが的中。 でも、オランダはアメリカとの対戦を回避しようと思えば、グループステージ第3戦の戦い方を変えることもできたものの、正々堂々と勝負し、8−2で中国に大勝。 アメリカとの対戦を実力で選択した。
今日の試合、オランダは十分にアメリカに勝機があった。 外したPK以外にも何度もチャンスを作っていた。 敗れた2019年のワールドカップ決勝よりも、互角、いや、互角以上の戦いを見せてくれた。
しかし、勝負は時に残酷な結果をもたらす。 PK戦の前に、オランダの夢は散った。
かくして我々の度は終わった。 まずは選手・スタッフのみなさんを心から労いたい。 そして、感謝したい。ありがとう。
でも、これで旅は終わりではない。 旅の終わりは、また新たな旅の始まりでもある。 東京五輪で終わらせるような事前キャンプの誘致活動をしてきたわけではない。 あくまでも新たなスタートして、今後のさらなる関係の深化を模索していきたい。
チームも、そして、我々も全力で一生懸命やっただけに、清々しい気持ちも心の半分に湧き上がってきていた。
Hup!Oranje!! We will go on support Oranje forever, anytime, anywhere.
[WALK:7911]
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